「ちい散歩」を見ていたら、大田区蓮沼が出てきた。
ただ、主に矢口側で、他のところについて書く。
まず、駅近くにあったのは、2館の映画館で、洋画の南星座と邦画のヒカリ座だった。
南星座は、かなり上質の洋画館で、ディズニー作品などをやっていたが、1960年前後に閉鎖された。
これに対し、ヒカリ座はずッとあって、もともと大映や松竹をやっていたが、1970年代はピンク映画やATG作品も上映していて、松本俊夫の『修羅』もここで見た。
山田洋次監督の映画『男はつらいよ』の1作目もここで見た。
11月で、過激派の「羽田闘争」から町を自衛した「蒲田自衛団」の連中がオールナイトで寝たまま、椅子の上で寝ていたのをよく憶えている。
この2館の反対側の蒲田方向には、新東宝系の帝都座があり、新東宝倒産の後は、閉鎖されていた。
だが、1960年代末に再開されて、主にピンク映画だったが、佐久間良子主演で東映の『雪夫人絵図』はなぜか日活ロマンポルノ系で公開されていて、ここで見た。
ピンク映画を期待した方には不満足だったと思うが。