阪神・ヤクルト戦を見ていて、藤浪、中野のエラーでの失点1点を回復できずに負けたので、日活ロマンポルノの『実録エロごと師・巡業花電車』を見る。
これは、初回に、ノーアウト1,2塁になったのに、3番の近本にバントをさせて2,3塁にしなかったのが間違いだったと思う。一回からバントはないと普通は思うが、現在は通常のゲームではなく、日本シリーズのような戦いなので、「まずは先取点だった」と思うのだ。
1974年の全盛時代で、見たはずだが、筋はあまり憶えていなかった。
吉村平吉の実体験の本の映画化で、今村昌平の『人類学入門・エロごと師達』は、吉村らの話をもとにした野坂昭如の小説だったので、この方が実録だと思う。
検察庁で、罰金を払った殿村(殿山泰司)は、そこの受付の女(星まり子)に目を付ける。
浅草の小料理屋でやっているシロ・クロショーを見に行くが、若者二人で、早すぎで、彼曰く、
「まるでお医者さん、ごっこだ」
殿村は、星をスカウトしてきて、中年の紳士に紹介して5万円を得る。
若者組の女と、大ベテランのウタマロ・ボーイ(五條博)を組ませて、本物のショーを見せて客を唸らせる。
そして、殿村は、榎木兵衛からの話で、地方の温泉場でのシロ・シロショーの仕事に出る。
シロ・シロは、ベテランの二条明美で、その相手に殿村は、星を選び、榎木の運転でドサ参りに出る。
本当は、浅草を離れたくなかったのだが、戦前からの馴染みの女郎・朝顔太夫の武智豊子が死んだので、それを期としたのだ。
この武智の骨を埋めた地面に、男達全員で精液を掛けるシーンがあり、翌日朝顔が開いていて、笑える。
二条のショーは、すごいもので、膣から出した糸で、リンゴを切ったり、ラッパを入れて戦闘曲を吹いたりする。
田舎の客の近江大介は言う、「まさに芸術だ!」
だが、ある夜、二条は榎木と性交すると、なんども感じてしまい、括約筋が緩んでしまう。
次の場では、二条は芸がでず、殿村と星は東京に戻る。
この時、彼は言う、
「あの二人はできたのだ」と。
私は、増村保造の傑作『セックス・チェック第二の性』を思い出した。