昨日書いた『ロスト・ラブ』には、その後出なくなった二人が出ている。
富川澈夫と田島和子である。二人とも六月劇場の関係で、富川は東宝に、田島は、テレビの「11PM」にも出ていたので憶えている方も多いと思う。
彼女は、美人だったが、草野大悟と結婚して引退した。まさに美女と野獣だった。
若松正雄は、誰というと、この映画の美術で、後に根本悌二の後を受けて、日活の社長になった人だ。
美術は、肉体労働の場なので、各社では組合の主力になっていた。
若松は、この作品で見るように、普通の映画が好きなようで、
「若松がポルノが嫌いで、ロマンポルノを止めてロッポニカを始めた」という噂は本当のように見えてきた。
日活が倒産したとき、根本はアメリカにいて、実務は日本にいた若松がやっていたのだそうだ。
だが、その後、いろいろな経緯があり、日活は今もあり、製作と配給をやっている。
私の知合いも、新人の入社試験を受けたことがあるのだから。