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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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山下埠頭の再開発について

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横浜の山下埠頭の再開発について、次の通りに市長と議長に陳情書を出しました。

みなさんのご意見を聞かせてください。

どうぞよろしくお願いいたします。

                        

 

     横浜市大病院を山下埠頭に整備してください

 

 横浜市は、中区根岸にあった旧米軍住宅地区に、金沢区福浦の横浜市立大学病院の移転整備を計画されていると聞いています。しかし、私は、以下の理由でこれに反対します。

根岸住宅地区は大部分が国有地で、横浜市は土地を所有していないので、用地取得には多大な費用と時間がかかること。 根岸住宅地区は、アンジュレーションのある丘陵地であり、そこに新交通システムを含め傾斜に弱い鉄道の整備は不可能なので、アクセスは、シャトル・バスによるしかありません。しかし、日々、患者と家族、見舞い客をはじめ、医師、看護婦など医療従事者等の多くの人々をバスで効率的に運ぶことができるのでしょうか。

しかし、この二つの問題点を根本的に解決できる方策があります。

それは、IR(カジノ)関連施設整備がなくなった山下埠頭地区です。

山下埠頭地区は、もとは運輸省埋立ての国有地でしたが、この間、順次取得を進めた結果、現在は大部分が横浜市の所有地となっているときいています。 山下埠頭地区は、平面である上に、近くには、桜木町、横浜駅からの多数の路線バスが通っています。さらに、市内北部からも、地下鉄を利用し元町中華街駅を経由して来院することも容易です。

  そこで、横浜市大病院を根岸住宅地区ではなく、山下埠頭の再開発の核として整備されることを要望します。さらに、その周囲には医療と関連した特別擁護老人ホームなどの介護・福祉施設を整備し、有料老人ホーム等も誘致して、海辺の医療・福祉エリアという、今の日本にはない新しい時代の「健康エリア」とすれば良いのではと思います。

 また、山下埠頭先端部には、水際線利用を可能とした、ヨット、ボートが着けられる高級住宅を整備して、内・外のセレブ層を居住させて、横浜市への経済的寄与とすればと考えます。

逆に、山下埠頭入口部分には、海洋性レジャー施設や、フッシャマンズ・ワーフ等を整備し、市民利用をはかっていくことにしてはどうでしょうか。

要約すれば、山下埠頭を、医療・福祉施設地区、高級住宅地区、市民利用地区の三つのエリアに分けて、再開発することを望みます。もちろん、各エリア間には水を取り込んだ公園・緑地を整備し、市民や利用者の憩いの場とするのは、当然のことです。市民利用部分には、海を望む野外ホールも整備できれば、さらに魅力的なエリアとなります。 かつて、みなとみらい地区の整備については、パシフィコ横浜の設立が地区全体の開発の大きなきっかけとなりました。今後の山下埠頭の再開発においても、横浜市大病院の移転整備を、横浜市が責任を持って行なうことが、まず第一にすべきことだと思います。市大病院の移転整備を確実に行なうことで、民間も横浜市の「本気度」を初めて理解すると思うのです。関係当局のご検討をお願いする次第です。              

2022年8月18日

 

                    山下埠頭を「健康エリア」にする会   指田文夫 

 

 

             付属の説明資料

海浜住宅について

 現在、新日本石油の石油精製工場がある、中区豊浦町は、昭和初期に横浜市が埋立免許を取得した時は、住宅開発を目的としたものでした。だが、昭和初期の不景気とその後の戦争によって、ほとんど進捗しないままでした。そこを戦後、米軍が「P・D工事」という命令工事によって、戦後市内にあった瓦礫を捨てて埋立させ竣工したのです。その頃も、市内全体に住宅が不足していたので、そこに高級住宅を作ることはできず、その頃に日本石油から石油精製工場の話が来たので、売却したもので、根岸湾を工場地帯にする計画はなかったのです。そこで、やや場所は離れますが、中区山下埠頭に海浜住宅を整備することは、昭和初期に横浜市の先人が考えた構想を再現させることになり、歴史的意義のあることになります。

海洋性レジャー施設について 磯子区杉田の現在は磯子スポーツセンター等があるエリアは、以前は西武のゴルフ練習場や自動車教習場がありましたが、実はここも戦後横浜市が埋立免許を取得し、工事をしている場所でした。ところが、当時は、この根岸湾一帯に土地はなかったので沖合いからの波浪が強く、ある年に何度かの台風で護岸が壊されることがあり、ついに横浜市は埋立免許を200万円で売却してしまいました。相手は、野毛の横浜国際劇場を持っていた建設業の桑島一英氏が設立した財団法人で、彼らは、モーターボート等を含む海洋性レジャー施設を作る計画でした。ところが、このモーターボートに対して、杉田の住民からの反対があり、桑島氏の会社も不振となったので、これが今度は西武鉄道に売却され、彼らは埋立竣工後、ゴルフ練習場等にしたものです。ところが、ここに国道357号と首都高が通過することになり、1980年代に横浜市は全体を約60億円で購入しました。結果としては、200万円で売った埋立地を60億円で買い戻したわけですが、問題点はありません。そこで、桑島氏の「先進的なアイディア」に戻り、賭博施設を除き、市民が楽しめる海洋性レジャー施設を市内のどこかに整備するのは、今日的に意義のあることと思うのです。普通、日本人が、横浜といって思い浮かべるのは港ですが、現在、港湾は物流の場で、一般の市民が親しめるところではありません。そこで、山下公園のすぐ近くにフィッシャマンズ・ワーフと海洋性レジャー施設とを整備することは、横浜の新たな魅力となると思います。山下公園側にフィッシャマンズ・ワーフを、新山下側にレジャー施設を整備するのがよいと思います。

 

海辺の高級住宅地について

 1980年代に、私はアメリカ東海岸のボルチモア市を訪れたことがありました。そこでは、港の岸壁沿いに高級住宅があり、ヨット、ボートが係留されていました。その時、某不動産会社の方は、「これは日本ではないんだよなあ」とため息をつかれましたが、現在もありません。そこで、日本のみならず、海外のセレブ層に向けた、岸壁の利用権付きの高級住宅を整備すれば、国内有数の物件となり、彼らが住居することで、横浜市経済への寄与が大いに期待できます。かつてのIR整備の目的が達成できます。

 

海辺の「健康エリア」整備について

 横浜市大病院を山下埠頭地区に整備し、その周辺に保健・福祉施設を整備して、この地域を「健康エリア」とすれば、これまたユニークな地域開発となるでしょう。

高齢化がさらに進行する今日、充実して生活するには、すぐれた医療・保健・福祉施設が必要です。そのときに、海辺で健康で明るい毎日を過ごせることは大変に幸福なことです。横浜市中区山下地区が、その第一になることを願うものです。

 


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