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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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根岸湾埋立事始め

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港湾の管財係長をやっているとき、公明党の遠藤議員から電話があり、根岸の土地のことで相談がある人がいるので、会ってくれと言われる。

 

                 

その日、二人の男が来た。産廃業者の人と、かなり高齢の弁護士だった。

聞くと、凄い話で、「根岸の横浜日赤病院の土地は俺の物だから寄こせ」とのこと。

驚いて、港湾の埋立の生き字引田中常義さんに聞く。

「指田さん、それはPD工事ですよ、米軍の命令工事で、プロキュアメント・デベロップメント工事で、敗戦直後、市内の瓦礫を根岸湾に捨てさせた工事だ」とのこと。

「その連中が、瓦礫を根岸湾に埋めたのはそうだろう」

彼らは言う、「工事をすれば、後で土地を上げるので、ただでやれ」とのこと。

私は聞いた、「いずれ土地をやるから工事はただでやれ」との米軍の指令書はあるのですか。

「ない、当時米軍の命令は絶対で、口頭ですべておこなわれたんだ」

「では、根岸湾埋立が出来たとき、なんで所有権をいわなかったんですか」

「当時は、いろいろと忙しくて・・・」

「いくらでも主張してください」と言って私は別れた。

 

 


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