1958年の新東宝作品、前年の『憲兵とバラバラ死美人』が当たったので、似たのを作れとの大蔵貢の要請でtくられた作品。
監督は、中川信夫、脚本は助監督の石川義宏、撮影西本正、美術黒沢治安。
憲兵の天知茂は、惚れていた女の久保菜穂子が、部下の中山昭二に取られて結婚したのを恨み、機密書類の行方不明を中山に罪を着せて、拷問の末に処刑してしまう。
いくら戦時下の憲兵でも、そう簡単にはと思うが、中川のテンポの良い映像で進む。
そして、天知は久保を手に入れてしまう。
実は、天知が中国人商人で、実はスパイに金と引き換えに渡していたのだ。
そして、戦局の進行で、天知は中国の漢江に赴任する。
そこでは、キャバレーがあり、三原葉子、万里昌代らが踊るシーンもきちんとある。
そこに、中山の弟が天知を追いかけて来る。
兄の死を疑っていたのだ。
最後、中山や憲兵隊に追いつめられて天知は、墓地に逃れる。
そこで、中山等の幽霊に会い、苦しめられ悶絶する。
この中国の西洋式の墓場から幽霊が出てくるところは、さすがに中国にいた中川信夫監督だと感心した。
日本映画専門チャンネル