昨日の朝日の夕刊に、ピアニストの室井摩耶子さんが、100歳でご健在なことが出ていた。
今井正の映画『ここに泉あり』で出てくる。
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私は、今井正というと共産党なので嫌いだったが、これと『にごり江』は非常に良い。
映画『にごり江』は、蜷川幸雄の劇『にごりえ』に多大な影響を与えた作品だと思えるほど、実にすばらしい作品である。
さて、『ここに泉あり』は、言うまでもなく群馬交響楽団のことを描いた作品だが、マネージャーの小林桂樹が非常に良い。
話ばかり大きくて、経済面がまったく駄目な男。
たぶん、当時の今井正らが属した左翼映画運動等に多くいたタイプの者だと思う。小林桂樹の奥さんが、家で貸本屋をやってウィルのも興味深い。
室井摩耶子さんは、公演に出てきて、演奏をするが、この映画では、岸惠子のもう一人のピアニストとして本当は草笛光子も出ていて、撮影されたそうだが、NHKで放送する時に、長いとしてカットされたので、タイトルにはあるが、今の版では見られない。
同様に、湯川れい子さんも、山の学校の教員で、お茶を出すシーンに出ているそうだが、これもなし。
現在、ご健在なのは、岸惠子、草笛光子のほか、バイオリンの稽古に来る子役の浜田光夫だけだろうか。