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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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意外性が多い五輪

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北京冬季五輪もいつに終わるが、ここでも意外な結果が出た。

女子のスピードスケートで、高木が金メダルを取り、小平は振るわなかった。

こうした番狂わせは、一発勝負の五輪ではよくあることだ。

1964年の東京五輪のとき、ボクシングではライト級の白鳥金丸が金メダル候補といわれていた。

当時の日本のアマチュアボクシングでは、アウトボクシングが主流だったが、白鳥はハードパンチャーで有名だった。

ところが、3回戦でメキシコの選手に負けてしまった。

その理由は、早稲田の体育の授業で、白鳥金丸先生は、次のように言っていた。

まず、選手村での外国人選手の態度の大きさ、奔放さに驚いたとのこと。

あるイタリア選手と仲良くなったが、彼が毎夜白鳥君の部屋の窓にくる。

「チラトリ、チラトリ・・・」と言い、

外に出ると、選手村の芝生の上で、女性選手といろいろとやっている。

純情だった白鳥君は、これで日々寝られなくなってしまう。

そして、ある夜に「桜井孝雄が選手村にいない」との大騒ぎが起きる。

ボクシングの主将だった白鳥君は、桜井を探しに町に出る。

なんと、桜井は、渋谷のバーで酒を飲んでいたと言うのだ。

           

そして、桜井孝雄は、バンタム級で金メダルを取る。これは、村田諒太がロンドン五輪で金メダルを取るまで、唯一の金メダルだった。

桜井は、五輪後はプロに転向し、東洋チャンピオンになるが、アウトボクシングだったので、あまり人気は出ず、比較的すぐに辞めた。

そして、高田馬場にメダリストという喫茶店をやっていた。

一方、白鳥君は、早稲田の体育学部の教員になり、私も夏休みの促成事業で彼の授業を取った。

非常に面白い授業で、五輪のフィルムなどもいろいろと見せてくれた。

 


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