土曜日の朝日のBEで、女優の草笛光子さんが特集されていた。
私が、テレビで最初に好きになったのが、『光子の窓』で、『シャボン玉ホリデー』の前の番組である。
草笛光子がメインだが、テーマは毎回異なり、ゲストが出てくるものだった。
中でよく憶えているのは、芸術祭参加の『イグアノドンの卵』だった。
これは、あるミュージカル劇団が飛行機事故で南方の島に不時着し、そこで新作ミュージカルを作るものだった。
イグアノドンの踊りや歌があったが、主題歌は今も憶えている。
「あんた、泣いてるね、だから言ったじゃありませか、清水港はマカロニグラタン、蛙飛び込む水の音」だった。
このイグアノドンとは、中生代に繁栄した恐竜で、その後絶滅した種である。
最後に、司会の小島正雄が言った、
「我々は、このイグアノドンの卵を持っているのではないか、それはテレビだ!」
今回の衆議院選挙の結果を見ると、自民党の総裁選は異常に放送したのに、衆議院選挙それ自体は、きわめて少なくしか放送されなかった日本のテレビは、今やイグアノドンの卵になりつつあるのではないかと思う。