今回の選挙を一口で言えば、スターの不在だった。
時代劇の悪徳商人の番頭のような菅義偉が退陣し、気の弱い庄屋のような岸田文雄が自民党の総裁になったのは、目くらましとしては有効だったようだ。
岸田の後ろには、悪代官の安部、麻生、二階がいても、当分は岸田も自分でやれるように見えたのだろうか。
対して立憲民主党の枝野幸男は、4年前は、希望の党騒動で、悪女・小池百合子の被害者としての同情票が集まったが、今回はお涙頂戴劇はなく不振だった。
選挙を劇で見れば、重要なのはスターと筋書きとドラマである。
今回は、コロナ対策の給付など、「筋書きという政策」に差がなかったのだから、残るのはスターとドラマである。
東京8区や神奈川13区では、石原伸晃と甘利明に挑戦するドラマがあったので、立憲は勝てた。
あとは大したドラマを作れなかったので、自公に負けた。
この次の選挙で重要なのはスタートドラマである。