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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『小吉の女房2』

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NHKのBS時代劇は、なかなか面白いが、これもそうだ。女房のお信は、坂口靖子で、私は彼女が好きなのだ。彼女は、整形美女ではなく、芝居も結構上手い。だが、あるところでそれを言うと、「彼女は、堤義明の女だ」と悪口を言われた、本当だろうか。
           
このドラマを見て思うことは、勝小吉は、言ってみれば町内の顔役で、ヤクザ的な人だと言うことだ。彼は、町内のもめ事、争いことなど、諸事万端解決する人間で、普段は何もしていず、仕事はない。今で言えば、警察、裁判所、区役所のすべてを一緒にしたような人なのだ。そして、解決した時に、お礼をもらって生活している。2回目の今回は、本所の元の地主の岡野家の若殿が、ずるい家来に騙されて多額の借金をし、払わなければ土地を取り上げられそうになる。すると小吉は、岡野家の本来の知行地の兵庫の村に行き、村から金約400両を貰おうとし、勿論当初は断られる。だが、調べると村には俳諧の寄合があり、本当は上等な着物を着ているなど、裕福なのだ。普通は、江戸時代が貧しかったと時代劇では描かれるが、それは嘘で、傾向映画時代の大正末から昭和初期の不況のことなのである。事実、江戸時代は日本全体として人口は増えており、特に西日本は人口増の他、綿、菜種などの米作以外の畑作も盛んで、収入が増えていて、それが薩摩、長州等の西日本勢の明治維新になったとの説もある。小吉は、農民の前で腹切りの芝居をして、村から400両を出させる。今の金額では、約4000万円であり、いくらバカ殿が放蕩したとしても多すぎるとは思うが。江戸時代は、非常に良い時代だったと言えるが、その元は、260年間平和だったからなことは言うまでもないことだ。


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