夜、なにもないもで、YouTubeを見ていたら、映画『戦う少国民』というのがあった。1944年に公開されたもので、農村や都会での戦争の訓練を描いた電通映画社で、都会編の横浜市西区西前国民学校のもの。これだけが残っているようだ。
まず、敵機来襲の避難訓練がある。拡声器で避難するが、小さな防空壕、これで爆弾から逃れられるはずもない。各学年での戦意高揚教育が綴られるが、ここに「聴音訓練」があった。聴音訓練とは、飛行機の爆音を聞いて、機名を当てるもので、こういうレコードがあったことは、岡田則夫さんのコンサートで聞いていた。本当に、SPレコードから、録音された飛行機の音を再生させて機種名を当てさせるのだ。本当にあったのだ。だが当たったことで、何なのだろうか、逃げるより他にないのは皆同じなのに。輪輪訓練といって、自転車で選ばれた男女が東京に向かう。横浜から東京まで行くので、一日がかりの行程だったろう。不思議なのは、誰も弁当を腰に付けていないことで、どこかで炊き出しを受けたのだろうか。靖国神社、明治神宮遙拝、そして皇居参拝、正座してのものだ。最後は、なぎなたと竹槍の訓練。宮崎にあったという八紘棟での大集会もあるが、校長は隣組で、一億国民の総結集を叫ぶ。まるで、菅義偉首相が、国民に自粛を呼びかけているのによく似ている。この非科学性は、戦時中も現在も変わっていないのか。
まず、敵機来襲の避難訓練がある。拡声器で避難するが、小さな防空壕、これで爆弾から逃れられるはずもない。各学年での戦意高揚教育が綴られるが、ここに「聴音訓練」があった。聴音訓練とは、飛行機の爆音を聞いて、機名を当てるもので、こういうレコードがあったことは、岡田則夫さんのコンサートで聞いていた。本当に、SPレコードから、録音された飛行機の音を再生させて機種名を当てさせるのだ。本当にあったのだ。だが当たったことで、何なのだろうか、逃げるより他にないのは皆同じなのに。輪輪訓練といって、自転車で選ばれた男女が東京に向かう。横浜から東京まで行くので、一日がかりの行程だったろう。不思議なのは、誰も弁当を腰に付けていないことで、どこかで炊き出しを受けたのだろうか。靖国神社、明治神宮遙拝、そして皇居参拝、正座してのものだ。最後は、なぎなたと竹槍の訓練。宮崎にあったという八紘棟での大集会もあるが、校長は隣組で、一億国民の総結集を叫ぶ。まるで、菅義偉首相が、国民に自粛を呼びかけているのによく似ている。この非科学性は、戦時中も現在も変わっていないのか。