「懐かしの日曜劇場」で、長谷部慶治のシナリオとのことで見る。製作は、北海道放送で、言うまでもなく日曜劇場は、TBSだが、年に何本かは系列局でも製作していた。
札幌で、探偵事務所を開いているフランキー堺のところに、犬塚弘が来て、「妻の素行調査をしてくれ」と調査依頼する。最近、夜出かけて、遅くまで遊んでいるので、「男ができたに違いない」とのこと。妻は、横山道代で、普通の主婦であるが、彼女の「夫の背広に喫茶店のマッチが2個も出てきたので、女ができたに違いない」と別の探偵事務所の木の実ナナに調査依頼する。横山は、女友達と遊んでいただけだが、犬塚は会社の女性と社員旅行で、一夜はずみでできただけだった。
フランキー堺は、ドイツ音楽を信奉するクラシック信者だが、一度も欧州に行ったことがない。偶然、知り合ったしまう木の実は、シャンソン等が好きで、欧州のどこについても豊富な知識を持っていて、フランキー堺は、彼女と一緒に欧州旅行することを夢見る。次第に素行調査のことよりも、フランキー堺と木の実の関係の成行きが重要になる。夫婦は、寄りを戻し、フランキー堺は、木の実に欧州旅行を申し込むが、なんと彼女も一度も欧州に行ったことはなく、すべては彼女の想像であったことがわかって終わり。「なんだあ」となるが、なぜこんな話を長谷部慶治が書いたかが不思議。長谷部は、東宝の録音部にいた(黒澤の『虎の尾を踏む男たち』の録音は長谷部である)が、東宝ストで辞め、シナリオライターになった方で、今村昌平の名作は彼のものなのだ。
脚本1945._._ 娘道成寺 東宝教育映画1963.11.16 にっぽん昆虫記 日活1964.06.28 赤い殺意 日活1968.11.22 神々の深き欲望 今村プロ1972.05.25 忍ぶ川 俳優座=東宝1977.11.19 はなれ瞽女おりん 表現社1982年なので、まだ横浜放送映画学院も十分に機能しておらず、シナリオも書いていたと言うことだろう。だが、長谷部は、山形の女郎屋に育った人なので、下層社会の姿については、優れた洞察があるのだが、この普通のサラリーマンは苦手と言うことなのだろうか。
札幌で、探偵事務所を開いているフランキー堺のところに、犬塚弘が来て、「妻の素行調査をしてくれ」と調査依頼する。最近、夜出かけて、遅くまで遊んでいるので、「男ができたに違いない」とのこと。妻は、横山道代で、普通の主婦であるが、彼女の「夫の背広に喫茶店のマッチが2個も出てきたので、女ができたに違いない」と別の探偵事務所の木の実ナナに調査依頼する。横山は、女友達と遊んでいただけだが、犬塚は会社の女性と社員旅行で、一夜はずみでできただけだった。
フランキー堺は、ドイツ音楽を信奉するクラシック信者だが、一度も欧州に行ったことがない。偶然、知り合ったしまう木の実は、シャンソン等が好きで、欧州のどこについても豊富な知識を持っていて、フランキー堺は、彼女と一緒に欧州旅行することを夢見る。次第に素行調査のことよりも、フランキー堺と木の実の関係の成行きが重要になる。夫婦は、寄りを戻し、フランキー堺は、木の実に欧州旅行を申し込むが、なんと彼女も一度も欧州に行ったことはなく、すべては彼女の想像であったことがわかって終わり。「なんだあ」となるが、なぜこんな話を長谷部慶治が書いたかが不思議。長谷部は、東宝の録音部にいた(黒澤の『虎の尾を踏む男たち』の録音は長谷部である)が、東宝ストで辞め、シナリオライターになった方で、今村昌平の名作は彼のものなのだ。
脚本1945._._ 娘道成寺 東宝教育映画1963.11.16 にっぽん昆虫記 日活1964.06.28 赤い殺意 日活1968.11.22 神々の深き欲望 今村プロ1972.05.25 忍ぶ川 俳優座=東宝1977.11.19 はなれ瞽女おりん 表現社1982年なので、まだ横浜放送映画学院も十分に機能しておらず、シナリオも書いていたと言うことだろう。だが、長谷部は、山形の女郎屋に育った人なので、下層社会の姿については、優れた洞察があるのだが、この普通のサラリーマンは苦手と言うことなのだろうか。