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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『大列車強盗』

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19世紀末、イギリスはロシアとクリミア戦争をやっていて、兵士への給与のためロンドンから金塊を列車で輸送していて、それを強奪するショーン・コネリー、ドナルド・サザンランドらの悪行を描く。イギリス映画で、ユナイト映画の配給だったが、ユナイトはだめになっていて、今はMGMのもので、ラストではライオンが吠えている。
昔、富士山近くの国際貿易研修センターで英語の研修を受けた時、講師の一人が元ユナイト映画の職員だった。彼曰く、「いい映画会社だったよ」と言っていて、ユナイトの後は、サンフランシスコでタクシーの運転手をやっていて、車でシアトルまで行ったと自慢していた。
コネリーらの方法は、基本的には普通だが、最後に実際の列車の上の移動はすごい。コネリーはスタントではなく、自分でやっているように見える。それでもコマ落としのような撮影技法は使用していると思うが。最後、駅で逃げ失せると思われた時、コネリーの背広の背が裂けているのが見つかり逮捕されて裁判で実刑判決を受ける。だが、裁判所から出たとき、女が来て抱きつき、手錠を外してしまい、馬車で逃走する。群衆は大拍手で、やはりイギリスでも「ネズミ小僧」的意識はあるのだろうか。あまりに調子が良すぎるが、軽く見ている分には楽しい作品だった。

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