山本かんさい、死去

デザイナーの山本かんさい氏が亡くなられたそうだ。彼とは、パシフィコ横浜の時代、あるイベントの講演者としてきてもらったことがある。
正確な時期は憶えていないが、たぶん1989年の秋で、パシフィコ横浜の実施設計ができ、それに基づく模型も作り、さらに横浜全体のプロモーションビデオもできたので、お披露目のイベントによんだのだ。
名称は「コンベンション・クルーズ」とつけて、東京から大型クルーズ船で東京港をクルーズし、その間に講演や紹介をして横浜の大桟橋に着けて懇親会を開くというものだった。
たぶん、パシフィコ横浜の他、横浜コンベンション・ビューローとの共催だったと思う。
なぜ、こんなことを企画したかといえば、多くのコンベンション関係者は、実際に横浜を知らず、結構遠いところだと思っていることだった。
また、船に乗り、海から東京や川崎、横浜を見る機会は、そう多くないので、きっと参加者に受けると思ったのだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

誰が、山本氏を講演の候補者としたかは憶えていないが、私にとっては誰でもよく、ともかくコンベンション関係者を晴海埠頭から船に乗せ、横浜につれてくるのが目的だった。当時、　ＪＴＢからパシフィコ横浜にきていた高橋課長が、商船三井を知っていたので、新さくら丸をチャーターしたのだ。
その狙い通り、３００人くらいの参加があり、大成功だった。

山本氏の講演は、デザインの話よりも当時のイベントについてのもので、長良川で行われた「サウンド・クラウド・イン・長良川」を高く評価していて、私はあまり賛成できなかった。
だが、内容はどうでもよく、威勢がよいのが取り柄だった。

最近は、あまり声をきかなくなっていたが、やはり体が良くなかったのだろうか。
時代を作った方のご冥福をお祈りしたい。