Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

『猫が変じて虎になる』 阪神タイガースのことと願いつつ

                     Image may be NSFW.
Clik here to view.


1962年の日活映画、監督は春原政久、出演は小沢昭一、長門裕之、由利徹、南利明、松本染升など。
冒頭、生命保険の営業の小沢が老人に酒を飲まして契約を取るが、老人は即死してしまう。
部長の南は、全国で一番に契約が取れない町の寿市に行けと小沢に命令する。
車内で、やはり寿市に行く「殺し屋」の長門裕之と女医の南寿美子に会う。
寿市(たぶん、八高線の沿線の駅だろう)につくと、そこは全員が酒好きの町で、そのために長寿だとのこと。
駅員が全員で昼間から酒盛りしているが、列車の警笛が鳴る。
行くと、馬の由利徹が、線路に横たわってくだ巻いている。
長門は、この町の地主で作り酒屋の松本から、由利を殺すことを依頼されたのだ。
松本は、土地を買い占めて工場を誘致しようとしているが、用地内に由利が一人で立退きを拒否しているのだ。
長門は、由利を殺すために小屋に行くが、なんと二人は軍隊で顔なじみで、
「貴様と俺とは同期の桜・・・」と意気投合し大酒を飲む。
そして、翌朝に小沢も来るが、なんと由利は死んでいて、小沢と長門は、由利を担いで「カンカンノウ」を松本の屋敷でやってやれと二人で由利を連れて行く。
落語の「らくだ」であるが、由利が勝手に一人で歩いたりして大いに笑える。
昔の芸人はさすがだが、由利はセリフが強く、動きが鋭いのが凄い。
そして、松本の屋敷での「カンカンノウ」になり、松本から金を受け取り、町民からは保険契約が取れて、東京にもどるところでエンド。
脚本の中川一は、後に監督になる斎藤耕一のことだそうで、斎藤は才人だなと思う。
彼は、ジャズのレコードマニアでもあったのだが、それは昔『レコードコレクターズ』の座談会に出ていた。
帰りは、阪神タイガースが、本当の虎になるように祈りつつ横浜にもどった。
阿佐ヶ谷ラピュタ

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

Trending Articles