1959年の蔵原惟義監督の日活作品、主役は葉山良二と稲垣美穂子。
冒頭は、部屋でダイスが行われていて、「最近ついているんだ」と葉山が強気の勝負をしている。
他は、大泉滉、近藤宏、柳瀬志郎などで、彼らはホテルのボーイである。
場所は、横浜らしいが、外観は横浜ではないようだ。全体としては中区の万国橋と北仲通り付近で撮影している。
彼らは、ヤクザの上月組の下で、ホテル利用者の弱みを組に伝えて分け前をもらうなどで生きている。本当かねと思うが、当時はあり得たのだろうか。
ある日、部屋で男が殺されている。大泉は逃げるが、葉山は部屋を探して、半分の鍵を見つけ黙ってポケットに入れる。すると、女が現れて、部屋の状況について聞いてくる。
興味をもった葉山は、女に会う。南田洋子で、その鍵のことが心配なのだ。
そして、葉山は、南田とのやり取りで、テープレコーダーによる盗み撮りを知る。
彼は、自分でも買ってホテルの部屋に仕掛け、隣の部屋で録音し、不逞の連中等を脅して儲ける。
このレコーダーの利用法は、映画『甘い汗』でも、京マチ子がやって、元恋人の佐田啓二との情事で発覚して逆に「台なし」になるが、当時こういう使用法はあったのだろうか。
葉山は、元町裏の貧民街の生まれ、父親の河上信夫は、耳が不自由な靴修理職人、母は田中筆子といういつもの配役。
「こんなところから出てやる!」が彼の目標で、蔵原の『俺は待ってるぜ』の石原裕次郎も「閉鎖された日本」から広いブラジルに行くことを夢見ている。
恋人で、花屋の娘の稲垣は、葉山に不安を持っている。
南田は、葉山と組んで、刑務所から出てきた二本柳寛から鍵の半分を手に入れ、葉山のと二つを合わせて鋳造して1本の鍵を作る。
それは、中央郵便局の私書箱の鍵で、そこには、増収和事件の証拠のノートがある。
葉山は、事件の関係者の業者、政治家、官僚をホテルに呼出し、金を受け取る。
南田は、葉山の金のバックを横取りしようと、偽電話で葉山を呼出して、自分が車に乗って逃げる。
だが、元上月組の幹部で、葉山に足を刺された高品格が、車のタイヤのボルトを緩めていた。
横浜を疾走すると、南田の運転する車のタイヤは、次第に緩み、ついには新興埠頭につつ込んで物に当たって炎上する。
葉山も来て、炎の中からバックを取り出すが、紙幣は燃えてしまっている。
蔵原作品にしては凡庸だが、いつもは善玉の葉山が次第に悪くなってくのが面白い。
葉山と稲垣が話し合う喫茶店が二階で、遠くに市電が走っているシーンがあるが、ここは桜木町か、横浜駅か、分からなかった。
どちらだろうか、私は桜木町だと思うが。
冒頭は、部屋でダイスが行われていて、「最近ついているんだ」と葉山が強気の勝負をしている。
他は、大泉滉、近藤宏、柳瀬志郎などで、彼らはホテルのボーイである。
場所は、横浜らしいが、外観は横浜ではないようだ。全体としては中区の万国橋と北仲通り付近で撮影している。
彼らは、ヤクザの上月組の下で、ホテル利用者の弱みを組に伝えて分け前をもらうなどで生きている。本当かねと思うが、当時はあり得たのだろうか。
ある日、部屋で男が殺されている。大泉は逃げるが、葉山は部屋を探して、半分の鍵を見つけ黙ってポケットに入れる。すると、女が現れて、部屋の状況について聞いてくる。
興味をもった葉山は、女に会う。南田洋子で、その鍵のことが心配なのだ。
そして、葉山は、南田とのやり取りで、テープレコーダーによる盗み撮りを知る。
彼は、自分でも買ってホテルの部屋に仕掛け、隣の部屋で録音し、不逞の連中等を脅して儲ける。
このレコーダーの利用法は、映画『甘い汗』でも、京マチ子がやって、元恋人の佐田啓二との情事で発覚して逆に「台なし」になるが、当時こういう使用法はあったのだろうか。
葉山は、元町裏の貧民街の生まれ、父親の河上信夫は、耳が不自由な靴修理職人、母は田中筆子といういつもの配役。
「こんなところから出てやる!」が彼の目標で、蔵原の『俺は待ってるぜ』の石原裕次郎も「閉鎖された日本」から広いブラジルに行くことを夢見ている。
恋人で、花屋の娘の稲垣は、葉山に不安を持っている。
南田は、葉山と組んで、刑務所から出てきた二本柳寛から鍵の半分を手に入れ、葉山のと二つを合わせて鋳造して1本の鍵を作る。
それは、中央郵便局の私書箱の鍵で、そこには、増収和事件の証拠のノートがある。
葉山は、事件の関係者の業者、政治家、官僚をホテルに呼出し、金を受け取る。
南田は、葉山の金のバックを横取りしようと、偽電話で葉山を呼出して、自分が車に乗って逃げる。
だが、元上月組の幹部で、葉山に足を刺された高品格が、車のタイヤのボルトを緩めていた。
横浜を疾走すると、南田の運転する車のタイヤは、次第に緩み、ついには新興埠頭につつ込んで物に当たって炎上する。
葉山も来て、炎の中からバックを取り出すが、紙幣は燃えてしまっている。
蔵原作品にしては凡庸だが、いつもは善玉の葉山が次第に悪くなってくのが面白い。
葉山と稲垣が話し合う喫茶店が二階で、遠くに市電が走っているシーンがあるが、ここは桜木町か、横浜駅か、分からなかった。
どちらだろうか、私は桜木町だと思うが。