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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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日本ニュース177号

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日本ニューㇲは、社団法人日本映画社が製作し上映したニュース映画で、中でも177号は、いちばん有名で、テレビ等でも使われることが多い作品だろう。



かの「学徒出陣」の雨の神宮外苑競技場である。昭和18年10月21日に行われた。
高校の時の倫理社会の教師Sが、教育大生で、これに出たと言っていた。
彼の言葉では、「スタンドに女子大生がいて感激したよ」とのことだった。
この177号は、実は後半で、本当は前半がある。

「決戦」とのタイトルで、南太平洋海戦で、沈没したアメリカの空母ホーネットからカメラマンが撮影したフィルムなのだ。
どのような経緯からから知らないが、それが日本側に取られ、海軍から日本映画社に提供されたものだとのこと。
そこでは、空母ホーネットに次々と向かってきては撃ち落とされる日本の戦闘機、雷撃機等が写されている。
本当の海戦なので、非常に迫力がある。
ニュースで、戦闘と言っても実は、訓練のフィルムというのが多く、本当の実戦を撮ったのは非常に少ない。
やはり、実戦は危険なので、撮影できないのである。
当時の日本映画社の方は、これをどこで使うかよく考えて保有していて、「学徒出陣」が起きたので、そこに繋げたのだ。
もちろん、その意味は、戦場の実態を見せることと、神宮から出て行く学徒は、こうなるのではという暗示だった。
その意味でも、177号の後半の学徒のシーンは良くできている。
学生の後ろ姿がパンダウンされて、腰弁からゲートルに落ち、その泥濘に汚れた足は、まさに泥沼に入り込んでいる日本の姿だった。

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