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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『女の警察・乱れ蝶』

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1970年の日活なので、もちろんダイニチの配給だが、製作はアローエンタープライズと小林旭の会社になっている。
アローエンタープライズ作品には、ブラジルロケの『赤道を駈ける男』があるが、これはむしろ他社の俳優を出す工夫だったように思う。
旭の元恋人は水野久美で、悪役の内田良平の妹は松本めぐみと、東宝系の役者が出ている。
また、すでにダイニチ時代なので、北原義郎や三田村元の大映系は、ノンタイトルで出ているが、北条寿太郎は大映とある。
5社協定も弱くなっていたが、律儀な小林旭は、日活ではなく自分の会社名義なら、協定違反にならないので、自社名義にしたのだと思う。
珍しいのは、麻生れい子が出ていて、自分で台詞を言っていることで、彼女の主演の『変奏曲』では、あまりにひどいというので、吹替えにしたのだから。



神戸のふ頭で、女の死体が発見され、それを旭と水野が見るのが発端で、銀座で旭が斡旋した女のクラブの者が一斉に引き抜かれている。
総会屋内田朝雄の仕業で、彼は旭を銀座から追放すると共に、多くの日本人女を使って、海外から来た外人に乱交パーティーさせ外資を導入しようとしている。
ここでも行方不明になった女は、牧紀子である。「カッパ締め」ではないようだが。
もちろん、最後は旭の活躍で、内田朝雄らの悪事は暴かれて、葉山マリーナのようなヨットクラブ近くでのアクションになり、無事解決する。
しかし、あまり爽快感がないなと思う。
チャンネルNECO




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