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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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横浜市警本部はどこに協力したのか 『決闘』

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朝、コロナ報道ばかりでつまらないので、録画していた映画を見ると、タイトルに横浜市警本部協力とあった。
松竹の立体映画、松竹ナチュラル・ビジョンの『決闘』である。
新聞記者の川喜多雄二とカメラマンの大坂志郎の活躍を描くもので、脚本は柳沢類寿、監督は田畠恒男である。
筋は、東京で起きた銀行強盗事件で、現場にメダルが落ちていて、それを川喜多も持っている。
ギャング団の幹部に三橋達也がいて、彼と川喜多は学生時代は友人で、全国の射撃大会で同位の優勝したので、同じメダルを持っている。
学生時代の親友が悪と善に別れて対決すると言うのは、井上梅次のアクション映画に度々出てくるが、三橋は実際に射撃の名手だった。
さて、最後三橋の情婦に呼び出された川喜多と大坂は、横浜の倉庫街に来る。もちろん、アクションがあって、善玉が飼って無事解決。
良く見えないが、たぶん新興埠頭の一部だと思う。この1953年は、まだ港湾法施行以前だったので、港湾地域は警察が管理していたのだろうか。
それゆえの市警本部の協力なのか。



               
この市警というのは、戦後の民主化の中の一つで、警察制度も地方は自治体警察になり、横浜市にも市警本部が作られた。
その後、警察制度の改正のなかで、横浜市警はなくなったが、本部ビルがあり、その払下げが問題になる。
場所は横浜駅東口、崎陽軒の隣、今は横浜プラザホテルがあることろ。
ここは、熊沢ビルといい、元は神奈川区の中央市場で事業をやっていた男のようだ。
彼が、市警本部跡地の払下げを受け、現在のホテルとなるビルを建てたわけだ。
これに対して、戦後横浜市の自民党の大幹部だった横山健一市議らが異議を唱えて、市会で問題になる。
結局は、尻つぼみになったようで、そのまま熊沢氏の会社の所有になって現在に至っている。
その後、横山健一氏は、横浜駅東口開発にさまざまな利権を持つようになったが、その発端はこの市警本部跡地の問題なのである。

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