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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『殺し屋人別帳』

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1970年の東映京都作品、監督は石井輝男、渡瀬恒彦のデビュー作。

            

冒頭、スタッフ、キャスト名と共に、殺し屋の田崎潤と小池朝雄が、福岡、若松、熊本等の親分を殺害し、長崎港に乗り込んで来る。
一匹狼の渡瀬恒彦もやってきて、港でバイオリン奏者の大田ナオミと知り合うが、そこには小川ローザもいる。
小川ローザは、CMの「おお、モーレツ」の小川で、大人気だったが、映画は少ない。
長崎の港湾作業社は、吉田輝男の竜神組で、伊吹吾郎、中谷一郎、荒木一郎らが子分。
渡瀬は、悪役の田崎の方に入ってしまい、そこにはなぜか「フランシーヌの場合」を口ずさんでいる気障な殺し屋の佐藤允も来る。
「フランシーヌの場合」と言っても誰も知らないだろうが、ナイジェリアのビアフラ戦争に抗議して自殺した少女を歌った曲である。
日本の曲なので、フランス帰りという佐藤が口ずさむのは変なのだが。

港の縄張りを巡っての博奕のシーンでは、由利徹も出てきて笑わせてくれる。
ともかくテンポがよく、話がどんどん進む。
最後は、当然に出入りになり、もちろん善玉の吉田輝男らが勝ち、渡瀬は佐藤と一騎打ちで戦って勝つ。
石井輝男によれば、「渡瀬は固くて困った」とのことだったが、台詞が生で、後の上手さはない。
阿佐ヶ谷ラピュタ



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