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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『めまい』  天地真理が出ていた

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辺見マリのヒット曲から作られた歌謡映画。
脚本は石森史郎、監督は斎藤耕一で、1971年3月公開の松竹映画。

      

地方都市、と言っても東京からそう遠くなく、藤沢などの湘南あたりの町で、辺見マリを囲む3人の青年がいる。
森次浩司、ジャイアント吉田、そして萩原健一。
マリは、どういう経過からは不明だが、東京で歌手として成功している日常が描かれる。

私の大学の先輩にTさんという人がいて、私と違い4年で早稲田の商学部をきちんと出たのだが、サラリーマンにならず、印刷工場の職員(昔風に言えば職工)で終わった人がいる。
要は束縛が嫌いなのだが、プロレスの大ファンで、高校野球が嫌いだった。理由は、「まじめにやっているのが嫌だ」というのだ。
この人が好きなのは、「歌手は辺見マリ、女優は渥美まり」で、渥美マリは、私も同様だが。

3人の男、森次は父の跡を継ぎ歯医者になろうとし、ジャイアントは教会の牧師補(神父はスマイリー小原)、萩原は実家の自動車修理工場を手伝いながらカー・レーサーの道を目指している。
辺見は、父母が死に、板前の有島一郎、その娘の氾文雀、小川ひろみらのところで育てられたことになっている。

萩原と范は相思相愛だったが、なかなか結ばれずもたもたしている。
有島が同棲している若い女は城野ゆきで、妻は死んでいるようだ。
范は、ナイトクラブのような店をやっているが、ある日、そのフロアでいきなりスクールメイツのような少女たちが踊るが、中心の女は、斎藤マリ、後の天地真理であるのには驚く。
天地真理ちゃんも、下積みの時代があったわけだ。

いろいろとつまらない筋書があるが、最後は萩原は范と、森次は小川と結ばれることが示唆され、ジャイアントはイタリアに留学することになる。
最後、辺見マリが歌う広場があり、ドリームガーデンと言っているが、松竹得意の横浜ドリームランドではない。こんな広場のあるレストランが湘南地区にあったのだろうか。
この映画は、斎藤監督と萩原健一の出会いであり、後に二人は、映画『約束』を作ることになる。
衛星劇場

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