八千草薫が亡くなったので、彼女をしのんでこれを見た。
1965年の夏、高校3年の1学期の期末試験が終わって蓮沼のヒカリ座に見に行った。
本当は、これではなくバーニーガール姿の高田美和の『狸穴町0番地』のポスターに引かれて見に行ったのだが、八千草薫の可愛さに参ったのだ。
この時、24歳だったはずだが、ともかく可愛かった。
今日、あらためて見てみると、さすがに宝塚の出身なので感情表現が的確で上手い。
大映の「忍びの者」シリーズは、ある日社長の永田雅一の夢に「忍者ものをやればあたる」というお告げがあった。
そして、なぜか元左翼独立プロの伊藤武郎に「お前がやれ!」と言われて始まったのだそうだ。
だから、最初は山本薩夫が監督して大ヒットになり、2作目からは大映京都の職人監督たちが手堅い秀作を作った。
ここでは、島原の乱で死んだ霧隠才蔵の息子才介が14年後に江戸で(市川雷蔵の二役)、宿敵松平伊豆守(山形勲)の命を狙っている。
江戸で幕府に反旗を翻そうとしている油井正雪(鈴木瑞穂)、丸橋忠也(今井健二)らと組み、紀州大納言・北竜二を動かして、将軍家光の死去の空白に一旗揚げるが幕府に一網打尽にされる。
八千草は、真田幸村の遺児で、才介と幼馴染で密かに恋仲とされている。
だが、彼女は伊豆守の知略で、甲賀忍者にもされていて、彼女のアクションもあり、また、黒装束の忍者姿も良い。
もちろん、油井正雪らの反乱は失敗し、雷蔵と八千草は共に自由な人間として生きてゆく。
当時、これを見て発見したことは二つあり、一つは八千草が非常に可愛いということ。
もう一つは、監督の森一生は、「こんな娯楽映画を作っているが、本当は相当に反体制的な人ではないか」とのことで、
どちらにも、この映画で私は大ファンになったのである。
事実、森は、京都大学時代は左翼的活動をしていて、その性もあり、当時二流映画会社の新興キネマ京都撮影所に入ったのだ。
彼の作品には、『薄桜記』のような名作時代劇もあるが、『ある殺し屋』『ある殺し屋の鍵』の市川雷蔵の現代劇名作もある。
1965年の夏、高校3年の1学期の期末試験が終わって蓮沼のヒカリ座に見に行った。
本当は、これではなくバーニーガール姿の高田美和の『狸穴町0番地』のポスターに引かれて見に行ったのだが、八千草薫の可愛さに参ったのだ。
この時、24歳だったはずだが、ともかく可愛かった。
今日、あらためて見てみると、さすがに宝塚の出身なので感情表現が的確で上手い。
大映の「忍びの者」シリーズは、ある日社長の永田雅一の夢に「忍者ものをやればあたる」というお告げがあった。
そして、なぜか元左翼独立プロの伊藤武郎に「お前がやれ!」と言われて始まったのだそうだ。
だから、最初は山本薩夫が監督して大ヒットになり、2作目からは大映京都の職人監督たちが手堅い秀作を作った。
ここでは、島原の乱で死んだ霧隠才蔵の息子才介が14年後に江戸で(市川雷蔵の二役)、宿敵松平伊豆守(山形勲)の命を狙っている。
江戸で幕府に反旗を翻そうとしている油井正雪(鈴木瑞穂)、丸橋忠也(今井健二)らと組み、紀州大納言・北竜二を動かして、将軍家光の死去の空白に一旗揚げるが幕府に一網打尽にされる。
八千草は、真田幸村の遺児で、才介と幼馴染で密かに恋仲とされている。
だが、彼女は伊豆守の知略で、甲賀忍者にもされていて、彼女のアクションもあり、また、黒装束の忍者姿も良い。
もちろん、油井正雪らの反乱は失敗し、雷蔵と八千草は共に自由な人間として生きてゆく。
当時、これを見て発見したことは二つあり、一つは八千草が非常に可愛いということ。
もう一つは、監督の森一生は、「こんな娯楽映画を作っているが、本当は相当に反体制的な人ではないか」とのことで、
どちらにも、この映画で私は大ファンになったのである。
事実、森は、京都大学時代は左翼的活動をしていて、その性もあり、当時二流映画会社の新興キネマ京都撮影所に入ったのだ。
彼の作品には、『薄桜記』のような名作時代劇もあるが、『ある殺し屋』『ある殺し屋の鍵』の市川雷蔵の現代劇名作もある。