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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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指を骨折した投手といえば・・・

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DeNAの投手パットンが、ベンチで冷蔵庫を殴って指を骨折したそうだ。
これは大問題で、彼の投手生命に影響するかもしれない。

彼の前に、指を骨折して投手生命に影響した投手がいる。阪神の外人投手バッキーである。
彼は、190センチ以上の長身で、カーブとストレート、さらにナックルボール等があり、全体に威力があり、村山実と共に阪神の投手陣の中心だった。
小津安二郎の遺作『秋刀魚の味』では、川崎球場での大洋戦に登板しているバッキーが見え、打者は桑田武である。

そして、1968年9月18日、甲子園での対巨人戦に出て、王選手と対戦した。
その日は、かなり執拗に内角攻めをして、顔近くのストレートが投げられたとき、あの温厚な王選手が、怒ってバットを持ってバッキーに向かうように見えた。
すると「ビンボールだ」として、巨人の選手がベンチから飛び出し、荒川コーチがバッキーに飛びかかり、彼と殴り合いになった。
大きなバッキーは、右手で荒川を殴って、荒川は倒された。
すぐに両軍の選手が分けたが、荒川の勢いに恐怖を覚えたバッキーの表情は、今も忘れられない。

この喧嘩で、バッキーは、右手親指を骨折してしまい、阪神から近鉄に移籍したが、大した成績を上げられずに終わった。
思えば、非常にバカな行為だった。
当時とは医療技術が違うが、パットン選手の故障がすぐに治癒することを祈りたい。

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