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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『青い国道』

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フランク・永井の曲『青い国道』を基にした1959年の歌謡映画。

青い国道とは、下関と門司をつなぐ関門トンネルのことで、蛍光灯の色から来ているらしい。

主演は、関門海峡の渡し船の船員の青山恭二で、彼は、今は山田禅二船長の渡し船で働いているが、外国船航路の船員になることを夢見ている。

彼の母親は三崎千恵子で、夫は外洋船で死んだので、息子の青山を外洋船に乗せたくない。

この時期の、日活映画には、外国に行くことを憧れる若者が良く出てくるが、これは当時の若者の本心で、日本は海外に対して閉ざされた国だったのだ。典型は、石原裕次郎の『俺は待ってるぜ』である。

山田禅二の友人で、河上信夫らが出てくるが、彼らはどうやら捕鯨船にも乗っていたことがあるようだ。

下関なので、もちろん大洋漁業であり、映画の協賛にもなっている。

町には路面電車も走っていて大変に活気がある。松田優作の父親も、下関に来ていた韓国人で、羽振りの良かった男だったそうだ。

青山の恋人は、山田の娘の堀恭子で、彼女には、トラックの運転手のフランク・永井も惚れている。

             

堀が勤務している会社は大洋漁業の工場らしく、フランクが運転しているトラックも漁業会社の運搬車である。

この時期、鯨は非常に重要な食糧で、大洋漁業も大繁盛だったのだ。

バーの女がどこかで見たことがあるなと思うと、小園容子で、彼女やギャング一味に青山は騙されて外洋船に乗れるとふ頭に連れ出されるが、フランクの助けで無事救出される。

フランクは、「俺より彼の方が足が長い」と堀恭子への愛を諦め、青山と堀の結婚を祝福してあげる。青山もそんなには背は高くないので、おかしい気がするが。

青山恭二は、当分は渡し船で働き、機会を見て外洋船に行くことにしてエンドマーク。

脚本は西島大、監督堀池清。この人は松竹大船から来た人なので、センチメンタルなメロ・ドラマであり、テレビ映画に転向していった。

衛星劇場


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