大田区の町工場が開発した「下町ボブスレー」がジャマイカ・チームに採用になったそうだ。
それは別に結構だが、大田区が下町だろうか。
普通、東京の下町とは、上野のお山の下の、現在の区分で言えば台東区、江東区などの隅田川の周辺の地域をいうものであり、明治時代はおろか、江戸時代から多くの人が住んでいたエリアのことを言うものである。
これに対して、大田区は、元は農漁村で住民もきわめて少なく、関東大震災後に住居や工場ができた地域で、歴史も浅く、どこか埃くさくて情緒にも欠けるところでもある。
立川談志、毒蝮三太夫、石橋蓮司らが、このエリアの出身であり、どこか江戸っ子というにはそぐわない気がする。
では、なんといえばよいのか、「大田区ボブスレー」では興ざめなので、「城南ボブスレー」とでもいうべきだったと私は思う。
こういう私も大田区池上の生まれである。