1941年、少年航空兵募集のために作られた海軍推薦の記録映画。
1939年成立の映画法によって日本の映画館は、劇映画の他、ニュース映画と文化映画の上映が義務付けられ、文化映画、記録映画、漫画映画等が急に盛んに作られるようになり、多くは戦意高揚映画だった。
その中では、元プロキノの連中の会社だった芸術映画社製作のこの作品の水準は非常に高く、見る側からも好評だった。
撮影と監督の井上莞の力である。彼は戦後は記録映画に戻るが、中には日活の不良少年映画の秀作で、川辺和夫監督の『非行少年』もある。
筋は、家族と別れて入隊試験を受けた少年たちが、霞ヶ浦で地上の、そして上空の訓練を受けて一人前の航空兵になるまでの記録。
航空撮影が非常に良くて、多分当時見た少年たちは、すぐにも志願したくなったと思う。
その意味では大変よくできた戦意高揚映画である。
このDVDには、もう1本『勝利の基礎』という1942年に、やはり海軍の手で作られた映画も入っていたが、これは凡作。
監督は中川順夫で、この人は、戦時中は記録映画を作っていたが、戦後も新東宝の末期や、日活の最後の方でもなぜか映画を作っているという不思議な監督である。
夜間シーンをろくにライトも付けずそのまま撮影しているらしく、夜のシーンはほとんど見えず、内容的には非常に精神主義的でひどい。
1939年成立の映画法によって日本の映画館は、劇映画の他、ニュース映画と文化映画の上映が義務付けられ、文化映画、記録映画、漫画映画等が急に盛んに作られるようになり、多くは戦意高揚映画だった。
その中では、元プロキノの連中の会社だった芸術映画社製作のこの作品の水準は非常に高く、見る側からも好評だった。
撮影と監督の井上莞の力である。彼は戦後は記録映画に戻るが、中には日活の不良少年映画の秀作で、川辺和夫監督の『非行少年』もある。
筋は、家族と別れて入隊試験を受けた少年たちが、霞ヶ浦で地上の、そして上空の訓練を受けて一人前の航空兵になるまでの記録。
航空撮影が非常に良くて、多分当時見た少年たちは、すぐにも志願したくなったと思う。
その意味では大変よくできた戦意高揚映画である。
このDVDには、もう1本『勝利の基礎』という1942年に、やはり海軍の手で作られた映画も入っていたが、これは凡作。
監督は中川順夫で、この人は、戦時中は記録映画を作っていたが、戦後も新東宝の末期や、日活の最後の方でもなぜか映画を作っているという不思議な監督である。
夜間シーンをろくにライトも付けずそのまま撮影しているらしく、夜のシーンはほとんど見えず、内容的には非常に精神主義的でひどい。