『最後の講義で岩下志麻』を見た。
後半の半分くらいで、「極妻」以後のことだったが、本当に役に入ることが説明されていた。
やはり、新劇に関係していた父親の岩下清氏の影響だろうか。
岩下氏は、戦前に築地小劇場の事務をやっていた方で、戦後は新劇の劇団で役者をやっていて、テレビでは丹波哲郎主演の『トップ屋』に出ていて、事務局長のような役で、岩下志麻が篠田昌浩と結婚した後は、篠田の会社表現社の代表を務めていた。
岩下志麻の聴講生の学生とのやりとりも非常に的確で、頭の良さがわかる。
たぶん、日本の女優で、頭の良さは、吉永小百合と双璧だろうと思う。
さて、座席は非常にきれいだったが、1階の廊下、上下の両側にある階段など、これは大隈講堂の地下にある小講堂だろうと思った。
われわれは、ここを「コグマ」と呼んでいて、夏の若手、1,2年生の試演会等に使っていて、私も2年の夏に、長谷川さんと言う2年生の方の初演出のチェーホフの1幕劇に、その他大勢で舞台を踏んだことがある。
もちろん、台詞もなしの、どうでも良い役だった。
ずいぶんときれいになったものだと思う。