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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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「俺は、戦後ずっとこれをやっているんだ!」

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前に書いた国有転貸については、少しだけ苦い思い出がある。

それは、港営課に来て1年後の春、課長に言われて、新興ふ頭等の家賃、つまり転貸料を値上げしようと各社に通告した。

金額は大したものではなかったはずだが、すぐに某倉庫会社の社長に呼び出された。

行くと非常に怒っていて、「こんなのひどい、いきなり言ってくるなんてなんて奴だ」

それで、「お前は、いつ港営課に来たんだ」と聞くので、

「去年です」というと、

「俺は、戦後ずっとこれをやっているんだ!」とのお答えで驚いた。

私は、戦後の1948年の生まれなんだから。

              

結局、戻って課長に報告して了解を取り、値上げ料を少し低くして、なんとか了解してもらった。

この間、彼ら新興ふ頭の倉庫会社の社長の間を行き来して思ったのは、

「この人たちは、元は戦前の国営の倉庫の関係者で、戦後国営ではなくなったので、自分たちで会社を作って払い下げを受け、以後管理運営しているのではないかとのことだった。

詳しいことは知らないが、たぶんそうだろうと今も思っているのである。


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