横浜市の財団法人にいたとき、ある日日本長期信用銀行の横浜支店長が突然来た。
そこは、財団法人なので、基本財産があり、それを狙ってきて、
「うちに全部まとめてくれれば、良い利率を出します」と言った。
横浜市なので、横浜銀行他、何行かに別けて預金していた。
「長銀は平気なの!」
「絶対平気です!」
横浜支店長程度では、東京で巨額の不正融資をしていたことなど、知るはずもなかったのだから。
当時は、横浜駅西口に高層ビルを持っていて、偉そうに建っていた。
いろいろと話したが、もちろん何もせず、長銀に移すことなど、なにもしなかった。
数か月後、長銀は倒産した。
なにもしなくて良かったと思った。
地方公共団体の財団法人で、基本財産に手を付けて、減らしたのはほとんどないが、余剰の現金等を運用して失敗し、大赤字を出した人もいた。
銀行の勧めで、外国債等かに運用したが、失敗したもので、担当の女性の部長は、当時の高秀市長からはかなり怒られたようだ。
だが、次の人事異動で、どこかの区長になられた。
高秀市長は、「女性にやさしいというか、甘いなあ」と思ったものだ。