小津安二郎、溝口健二、黒澤明、成瀬己喜男を俗に日本映画四大監督と言うそうだ。
私は、これに加えて豊田四郎を入れてほしいが。
その四大監督に共通するものが、三つある。
全員、男であり、東京の下町生まれである。
もう一つは、なんだろうか。
それは、全員大学を出ていないことで、小津と黒澤は一応受験したらしいが、落ちているようだ。
いずれにしても、戦前の日本映画界は、高学歴の者がいくような場ではなかったのである。
それが、戦後の就職難の中で、大島渚、吉田喜重、篠田昌浩など、高学歴の若者が入る職場になったのである。
今は、どうなのだろうかと思う。