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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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白石剛達氏、死去

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今朝の新聞に元テレビ東京専務の白石剛達氏の死去の訃報が出ていた。
私が大学1年の時、東京12チャンネル(現テレビ東京)の運動部でアルバイトをしていた時、白石さんは課長だった。
課長にはもう一人中村さんという方がいて、この人はアマチュア・スポーツで、白石さんはプロ・スポーツ担当だった。
プロ・スポーツと言っても、当時は、この時初めて巨人・ヤクルト戦を神宮球場から中継して大騒ぎになったくらいで、ほとんど大したものはなかった。
その後、ローラー・ゲーム、女子プロレスなどを放送するようになり、「番外局」で唯一の人気番組になったが、これは白石さんのものだったと思う。
彼は、もとはレスリングの選手で、メルボルン五輪金メダルの笠原と代表を争った仲だと聞いた。
小柄だが、精悍な人で、当時12チャンネルでは、ストライキがよくあり、廊下を組合員がピケッティングしていたことがあったが、彼だけは平気で通ったという気丈な方だとの伝説もあった。
12チャンネルは、新しい放送局だったので、彼らの下の中村さんという温厚な係長は、NHK大阪のラジオ局のアナウンサーだったそうで、
「どういうものを放送されてたのですか」と聞くと、
「舞台中継なんてのをよくやっていましたよ」と嬉しそうに教えてくれた。
ラジオの舞台中継というと、不思議な感じがすると思うが、昔はよくあったもので、歌舞伎や商業演劇が劇場から中継されていた。
要は、台詞劇ならほとんど問題なく、少し役者の動作を補足説明するだけで十分劇を理解できるのである。

さて、白石さんに戻れば、その後運動長等を経て役員になられたそうだ。
精悍で、見るからにスポーツマンという体つきの好漢のご冥福をお祈りする、85歳。

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