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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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母の愛を知る

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昨日は、多くの人に来ていただいたが、その中で母方の従兄弟のJ君がいた。

だいぶ前に調べ物で横浜市中央図書館に来た時、たまたまポスターに私の名と顔写真があるので知り、来たとのこと。

彼とは1歳違いだが、私が早生まれなので、学年では2年違いだった。

彼は大学を出た後、自分で会社を起こし、年金や生活設計、企業年金の専門家になり、今は息子に直接の仕事を譲っているとのこと。

数十年ぶりだったので、さまざまな話が出たが、その中で1976年に私が大学時代の友人たちと劇団を作り、六本木の自由劇場でやった旗揚げの公演を彼が見たことを初めて聞いた。

その劇は、映画『明日に向かって撃て』と『ワイルド・バンチ』をつなぎ合わせたもので、音楽がつき、一種のミュージカルという壮大な意気込みのもので、当然にも失敗した。

母も、実際に自由劇場にすぐ下の妹、私の叔母さんと見に来てくれて、終始ニコニコと笑っていたのを憶えている。

だが、親戚の多くの子供たちにまで、見に行ってくれと話をしていたとは知らなかった。

母の愛の大きさを知った日だった。

もう母が死んで20年以上になる。


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