こういうことはあまり書きたくないのだが、思い出したことがあるので、書く。
韓国の珍島近くで大型フェリーが転覆し、多くの死者、行方不明者が出ている。
原因は、まだ不明だが、もともとは日本のフェリー船だったものを購入し、改造して使用していたようだ。
改造というのがすごいもので、乗船者数と貨物の積載量を増えるように作り替えた。
そのために船の重心が上になってしまい安定性を失ったいたことも原因の一つであるようだ。
昔、作家関川夏央の本で読んだことがあるが、北朝鮮と日本との連絡船にマンボンギョン号という船があり、それも元は日本のフェリー船だった。
だが、故金日成首領様のご指導で、
「もっと多くの人民が乗れるように」と船を改造して乗客数を増やしてしまった。
すると当然にも重心が上がってしまい、船は安定性を失い、冬は強い北風が吹く北朝鮮の港に入港できなくなってしまったそうだ。
この話を思うと、どうも北も南も、その発想はよく似ているように思える。
と言って私は韓国や朝鮮の人や文化が嫌いな人間ではない。むしろ好きな方で、昔から韓国のレコードは沢山持っている。
中で一番の珍品は、浅草の韓国物産店で買ったカセットで、袈裟を被ったきれいな女性が祈っているのがカバーだったもので、
「あんたは写真で選んでいるね」と店の人に言われた。
聞くと、民間信仰のようなシャーマンの祈りと打楽器の伴奏が延々と続くものだった。
韓国は今でも民間信仰が盛んで、今回も多くのシャーマンが行方不明者の生存を祈っていることに違いない。
私も、死者のご冥福をお祈りしたい。