「朝鮮半島100年の記憶」とサブ・タイトルされたフランスの映画で、さすがに公平に描いている。これを見て、思ったのは、北朝鮮と韓国はよく似ているなとのことだ。北には、金日成の生家等が保存されて拝観されているのは有名だが、韓国には朴正熙首相の生家を多くの人が見に来ている。要は、個人崇拝の強い国柄なのだ。
今では、信じられないことだが、1960年代まで、韓国よりも北朝鮮の方が経済的には繁栄していたのだ。日本統治時代から、北の方が重化学工業地帯で、南は農業のみで、人口も多く総体として貧困だったのだ。1960年代までは、世界的に重工業時代で、そこではソ連に典型の国家の計画と命令による経済が優勢だったのだ。それが、大衆消費社会になり、少品種大量生産は無意味になり、多品種少量生産の時代になったのだ。ここあっては、政府の計画や命令には無効になる。ソ連が崩壊した原因はいろいろあるが、こうした経済体制の変化に対応できなかったことも大きかったと思う。その上に、農業政策の失敗から、北は飢餓になってしまうが、韓国は、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を起こす。大衆消費社会では、人口が多いことも有利になったわけだ。
そして、将来の統合の問題が語られる。ドイツの統合が、西による東の吸収だったが、朝鮮の場合は、そうはならないだろうと言われる。では、どのような統合があるのか、北朝鮮のプライドをできる限り尊重しながら、やはり韓国による北の吸収になるのではないかと私は思う。
横浜シネマリン
今では、信じられないことだが、1960年代まで、韓国よりも北朝鮮の方が経済的には繁栄していたのだ。日本統治時代から、北の方が重化学工業地帯で、南は農業のみで、人口も多く総体として貧困だったのだ。1960年代までは、世界的に重工業時代で、そこではソ連に典型の国家の計画と命令による経済が優勢だったのだ。それが、大衆消費社会になり、少品種大量生産は無意味になり、多品種少量生産の時代になったのだ。ここあっては、政府の計画や命令には無効になる。ソ連が崩壊した原因はいろいろあるが、こうした経済体制の変化に対応できなかったことも大きかったと思う。その上に、農業政策の失敗から、北は飢餓になってしまうが、韓国は、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を起こす。大衆消費社会では、人口が多いことも有利になったわけだ。
そして、将来の統合の問題が語られる。ドイツの統合が、西による東の吸収だったが、朝鮮の場合は、そうはならないだろうと言われる。では、どのような統合があるのか、北朝鮮のプライドをできる限り尊重しながら、やはり韓国による北の吸収になるのではないかと私は思う。
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