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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『五十四の瞳』

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二十四の瞳なら、昭和期の瀬戸内の小豆島のことだが、これは瀬戸内でも採石業が唯一の産業だった小島の話。作は、鄭義信で、演出は松本祐子。
                                   そこには、生徒27人の小学校があり、朝鮮人と日本人の子が分け隔てなく学んでいた。神戸では、朝鮮人学校への弾圧などがあり、抗議運動も起こっていた。そして、占領軍はついに朝鮮人学校の閉鎖を命じ、その島の小学校も最後は3人だけになり、閉鎖になる。
歴史的にみれば、文学座には「学校劇」の系譜があり、久保田万太郎の『大寺学校』は名作である。これは、どうかと言えば、残念ながら、さして評価できるものではなかった。少なくとも鄭義信の名作『焼肉ドランゴン』のような心に染みる感動はなかった。紀伊國屋サザンシアター

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