札幌にいる探偵大泉洋と大学助手松田龍平のコンビのサスペンスものの3作目。松田が教えている学生から、付き合っていた女性(前田敦子)が行方不明になったので、探してくれとの依頼が来る。調べると、秘密クラブのモデルになっていることがわかり、そこの「美女オーナー」は北川景子だが、この薄ペラい女優のどこがいいのだろうかとあらためて思う。そこに、タラバ蟹をトラックで輸送していた男が、襲われて射殺されたエピソードが入るが、これはどういう意味があるのかすぐには分からない。当然だが、蟹の甲羅には覚醒剤が仕込まれていたことがわかり、覚醒剤をめぐる争いであることが明らかになる。大泉は、昔に北川景子に会っていたことを思い出す。当時、彼女は自暴自棄になって札幌の裏町で荒れていたのだ。この映画は、意図したものかは不明だが、全体の雰囲気が1970年代ぐらいの東京の感じに似ている。数年前、甲府に行ったとき、駅ビルには本屋と喫茶店があり、「ここはまるで1970年代的だな」と思ったが、この映画の雰囲気も、そんな感じがする。
最後、事件は北川がやったことで、彼女は覚醒剤を隠し持っていて、それをヤクザの親分のリリー・フランキーと現金で交換しようとする。交換の場は、札幌の放送局の広場で、そこでは栗山英樹日ハム監督のトーク・ショーが行われている。この辺は、この作品が北海道の放送局と連携していることがわかる。脚本は古沢良太で、全体に上手く運んでいるが、ラストは人情話になる。これでこのシリーズも終わりかなと思った。
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