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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『戦うパンチョ・ビラ』

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20世紀初頭のメキシコ革命で活躍したパンチョ・ビラと、彼に協力したアメリカ人ロバート・ミッチャムの友情を描く。
監督は、バズ・キューリックだが、脚本にサム・ペキンパーも参加している。彼の名作『ワイルド・バンチ』でもメキシコ革命のことが出てきていて、ペンキンパーは興味があるのだろう。

         

ミッチャムは、複葉機でメキシコに飛んできて、10丁の銃を空輸してきて政府軍に売り儲ける。
だが、住民から、反政府軍のパンチョ・ビㇻの方を支持していることを知る。
彼は、盗賊上がりだが、賢くまた正義感で、次第にミッチャムは彼に惹かれていく。
パンチョ・ビラ役は、ユル・ブリンナーで、さすがに声が素晴らしく良く、威厳と正義感が良く表現されている。
パンチョは、鉄道隊との戦闘で、飛行機の上からダイナマイトを落とす作戦を考え、部下のチャールズ・ブロンソンも手伝って成功する。
だが、メキシコ大統領は、軍の司令官ウェルターの立場も尊重し、パンチョ・ビラとミッチャムは一時は逮捕されてしまう。
だが、銃殺の直前に、大統領からの中止命令が来て、パンチョ・ビラは助かる。
この銃殺ぎりぎりまでやれせ、中止させるのは、ドストエフスキーの小説からの引用なのだろうか。

メキシコ大統領は、ウエルターによって暗殺され、ミッチャムは仕事は終わったとしてアメリカに戻る。
そこにパンチョ・ビラらが迎えに来るが、「まだ人を殺すのか」と拒否する。
少数のパンチョ・ビラらがメキシコシティーに進軍すると、上空からミッチャムの複葉機が飛んでくる。
正確な歴史的事実は知らないが、アメリカとメキシコの協力を描く気持ちの良い作品である。



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