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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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「カジノは是か非か」 山下ふ頭再開発事業

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横浜港運協会会長の藤木幸夫氏が、山下ふ頭にカジノ施設を作ることに反対する団体を作ったそうだ。
横浜港運協会が反対するのは当然である。港運業は、言ってみれば「口入稼業」であり、土地等は持たない事業だからだ。
私の知る限り、港運協会の企業が、事務所など以外の財産を横浜港に持っていることはほとんどないはずだ。
だから、港運協会はカジノに反対なのだと思う。
これに対し、山下ふ頭にも財産を持っているのは、倉庫業の企業である。
山下ふ頭は、1960年代初頭に国によって埋立てが行われたもので、ここは俗に「安保代替ふ頭」事業とよばれていた。
当時、横浜では米軍によって新興ふ頭が接収されていたので、その代替として山下ふ頭を国が建設してくれたのだ。
岸壁等は国有施設となり、倉庫が建っている敷地は、国から個々の企業に売却された。
だから、後に横浜市が埋立てした部分以外の山下ふ頭の大部分は、国と民間企業の所有なのである。
つまり、横浜市有地は極めて少ないので、ここを再開発するとなると横浜市は、非常に苦境に陥るのではないかと思う。
それは、多くの市有地があったみなとみらいエリアとは、事情が大きく異なるのである。
その意味では、私は山下ふ頭にカジノを作ることには反対である。
横浜市は、多大な負担を負うことになると予測されるからだ。
ただ、藤木幸夫氏は、もう88歳であり、そろそろ現役を退いた方が良いのではないかとも思うが、こうなったら最後までやめられないだろうと思う。

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