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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『ソング・オブ・ラホール』

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パキスタンの民俗楽器で、デイブ・ブルーベックの『テイク・ファイブ』を演奏し、世界中で注目されたサッチャル・アンサンブルのアメリカ公演に行くまでのドキュメンタリー。

                                                

 

デイブ・ブルーベックと言えば、1964年に日本に来て、確かサンケイホールで公演をやったが、高校2年生だった私は見に行っている。

この年は、オリンピックであり、マイルスも来たが、これも新宿の厚生年金ホールで中学の同級生の仁多見君と一緒に見ている。

さて、パキスタンのミュージシャンの彼らは、かってはやはり映画の音楽が中心で、プレイバック・シンガーとして歌う女性歌手のバックで演奏している様子も出てくる。

小柄な中年のシンガーであり、もちろん違うが、声と歌い方はインドの大歌手ラター・マンゲシュカールによく似ている。ラターとその妹アシャ・ボスレーは、1970年代までインド映画のほとんどの歌を歌っており、ラターは約1万曲以上も録音しており、これは世界記録なのだそうだ。

だが、政府のイスラム化政策の強化によってパキスタン映画が減り、そのためにミュージシャンの仕事が減る中で『テイク・ファイブ』が製作され、ユーチューブによって世界中に広められたのだそうだ。

まさに時代というしかない。

パキスタンのみならず、インドやアラブのポピュラー音楽を昔から愛好してきた者にとっては非常にうれしいことである。

彼らは、アメリカに行き、リンカンセンターで、ウイントン・マルサリス指揮のバンドと共演し、大喝采を受ける。

アメリカ人たちがどこまでパキスタンの音楽を理解しているかはわからないが、悪いことではないだろう。

シネマジャック


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