昨日のNHKニュースで、天皇陛下の生前譲位のご意向が報道されたそうだ。
もちろん、ご自身のご健康のことからのご懸念もあるだろうが、順調に現在の皇太子に位を継承させたいとのことだろうと思う。
今の皇室典範上は、現皇太子だが、世には、男子を持つ秋篠宮への継承を言うバカ者もいるからであり、そうなると「壬申の乱」になりかねないからであろう。
実は、昭和にも「壬申の乱」になりかねない事件があったのだ。
言うまでもなく、2・26事件で、この事件の裏には秩父宮があり、昭和天皇と秩父宮、高松宮、三笠宮は、それぞれ父親が異なり、皇太后は秩父宮を寵愛していたからである。
だから、事件が起きたとき、昭和天皇は、すぐさま事件の鎮圧を命じたのである。
今上天皇は、今や日本最大の「護憲勢力」である。それは、天皇制の維持は、平和憲法と引換えだからである。
そのことは、昭和天皇も熟知していて、それは今上天皇も同じである。
さて、昭和天皇について言えば、生前に譲位が言われたことが二度ある。日本共産党ではなく、昭和天皇側近の近衛文麿と木戸幸一である。
近衛は、戦争に負けた直後に昭和天皇の退位を言っていて、また木戸幸一は米占領軍の占領が終了した時に言っている。
どちらも、天皇が日本帝国軍隊の総責任者である、統帥権の総覧者として、連合軍に負けたからである。
いずれにしても、参議院選挙で、「改憲勢力が2の3を越えた」と、安倍晋三首相らが浮かれている時に、この話題が出たのは非常に興味深い。