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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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当初は、古川ロッパだった黒澤映画は、

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昨夜、上大岡異業種交流会に出ると、ミューズポートボーカル教室の宗澤さんに久しぶりにお会いした。

「黒澤明映画おたく」の彼といろいろな話をしたが、早稲田大学の演劇博物館で公開されている、古川ロッパの最晩年のテレビ映画の映像を見てきたとのこと。さすがである。

それは、1960年秋に毎日放送で放映するために速成で撮影し、放映されたが、途中1961年1月にロッパが急死してしまったので、最後の方は撮影したが、オクラになっておいたものである。

古川ロッパは、1950年代は、まだ大スターで、黒澤明の映画『七人の侍』には、当初ロッパもキャスティングされていた。

                                         

 

それは、彼が断わったので、千秋実が演じた平八という非常に弱いが、なかなか面白い性格の男である。

ロッパの日記を読むと、本木壮二郎から台本が来たが、「よく読むとどこにも俺の役がない。さらによく読むと弱い男の役」で落胆したとある。

本当は出たかったようだが、ギャラが安いので、断わったようだ。さらに黒澤作品だと長期に拘束されることで、実演のあるロッパには無理だったようだ。

そう考えると、あの平八というのは、結構重要な役で、ロッパに当てて書いたようにも見えてくる。

もし、ロッパが演じたら、どうだっただろうか。

多分、黒澤のしごきに耐えられずに途中降板になったのかもしれないが。そのころ、すでに彼は体が悪くて大変だったようだから。

 


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