Quantcast
Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

「早稲田と漱石」

$
0
0

横浜稻門会の三金会で、早稲田大学文学部の安藤文人先生の講演で、「早稲田と漱石」があった。

夏目漱石は、早稲田に生まれて、最後も早稲田の自宅で死んだのだ。

漱石は、日本で二番目の英文学士だったそうで、英文科の落第生の大先輩なのだ。

だが、漱石は、英国が嫌いだったようで、「あんな不心得な国民はない・・・昨今の職業は英語を離れて精々とした。」と言っており、イギリス人の冷たさが留学中も耐えきれなかったようだ。

この辺は、東京でも下町に生まれた漱石らしいところだ。

                                                       

さて、漱石のすごいところは、自己を相対化、戯画化しているところだと思う。

小説『坊っちゃん』のなかで、漱石は、自分を「赤シャツ」として描いており、英国帰りの嫌な奴としている。

その辺は、いつも偉い森鴎外とは違うところだと私は思うのだ。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

Trending Articles