夕方、安倍晋三首相が衆議院解散の記者会見をして、国難解散と名付けた。
国難とは、言うまでもなく鎌倉時代に元が攻めて来た「元寇」のことで、執権北条時宗が対応したが、幸運にも神風が吹き日本は難を逃れた。
この時、鎌倉幕府を強く批難して迫害にあったのは、日蓮上人であり、創価学会の祖先に当たる大聖人である。
今回の解散では、日蓮を迫害した政権側と迫害された学会が協力しているのは、笑えることだ。
日蓮については、日蓮宗の熱心な信者だった永田雅一社長の大映で映画化され、渡辺邦男監督の『日蓮と蒙古大上人』となっていて、長谷川一夫主演でなかなか面白い作品である。
さて、今の日本が国難だろうか?
確かに北朝鮮は脅威だが、彼らが本気で米韓と戦闘を開始するとは思えない。
もし韓国、米国との間で戦闘が始まれば、トランプの思う壷で、すぐに金首領様はピンポイントで攻撃されてしまうに違いない。
少子高齢化がどうの、子育てに消費増税を振り向けるなど言っているが、そんなことが国難ではありえない、2年後のことだ。
むしろ、彼にとっての「国難」は、森友・加計学園問題の追及であり、安倍晋三首相は、一人で演説している時は威勢が良いが、心は弱いなと思える。
やはり、野党の追及に精神的に耐えられないのだろうと思える。お坊ちゃんの精神的な弱さである。
小池百合子の記者会見は、都知事を辞めて選挙に出るのか、という「期待」は裏切られたが、確かにインパクトはある。
だが、政策は極めて抽象的で、よくわからない。
若狭勝が言った、一院制はなくなっている。当然だが、要は、とりあえず数を集めるためで、選挙までは曖昧にしておくのだろう。
石原慎太郎が、「厚化粧」と言ったが、その通りで、政策は化粧をして見えないようにしているということだろう。
小池百合子は、関東大震災での朝鮮人虐殺事件慰霊への対応など、結局は極右的な思想なので、お化粧に騙されてはいけないということだろう。
かつて、横浜市の飛鳥田一雄市長は、現職で成田委員長から懇願されて日本社会党委員長になった。しかし、二役は無理で市長は辞めて、衆議院議員選挙に出ることになった。
その意味では、いずれ小池百合子は、国政に出るのではないかと思う。
衆議院ではなく、参議院でも当選すれば、首相になることは可能なのだから。