今や、テレビでは連日北朝鮮のミサイル問題で大騒ぎで、明日にも核ミサイルが日本列島に飛んでくるような報道である。
先週も、ある飲食店で飲んでいると、店主から「北のミサイルが心配ですね・・・」と言われる。
自分たちの勢力維持のために北朝鮮危機を煽っている安倍晋三内閣は問題だが、今回の危機など、1961年の「キューバ危機」の深刻さに比べればほとんど問題ではないと私は思う。
当時、世界中が第三次世界大戦の開始の恐怖を本当にいだいたのである。
それは今では想像することができないが、現在見てわかる映画がある。
浦山桐郎監督、和泉雅子、浜田光夫主演の1962年の『非行少女』である。私は、浦山作品では一番良いと思っている映画である。
この映画の最後、大阪に行く和泉雅子の初枝と三郎の浜田光夫の別れのシーンがある。
ここで浜田は、「いざとなったら俺が助けに行くからな」という。
一体、なんのためか理由がよくわからないのだが、実はキューバ危機による世界戦争のことなのである。
今見ると到底信じがたいのだが。それほどのキューバ危機は深刻だったのである。