永六輔が亡くなられた、83歳。彼をモデルにした映画がある。なんと石原裕次郎、浅丘ルリ子の名作『憎いあンちくしょう』である。
山田信夫脚本、蔵原惟義監督の大傑作で、日本で最初のロード・ムービーでもある。
この石原裕次郎が演じる北大作のモデルは、永六輔で、彼は今は売れっ子のテレビタレントだが、いつ最近までは売れない詩人という設定で、これは永六輔のことなのである。
永六輔は、当時日活撮影所によく出入りしていて、舛田利雄の名作『零戦黒雲一家』では、ギャグライターになっていて、この映画には当時雪村いずみの夫だったジャック・セラー君がワンシーンだけ出ているが、これも永六輔と雪村との関係によるものだと思う。
ラジオ、映画、テレビ界で大活躍された才人のご冥福をお祈りする。